この本から学べる、3つのこと。~「使える脳の鍛え方」
【目次】
※noteに移行しました。
ブログ開設!3つの知をお届けします。
ブログを開設しましたので、挨拶をさせていただきます。
ブログ名は「スリーインテリジェンス」です。
(いい加減に決めたから変わる可能性大)
「スリー」は「3」で、「インテリジェンス」は「知能」や「知性」を表します。
つまり、3つの知を読者の方にお届けするコンセプトでやっていきます。
なぜ、3つなのか?どんな内容のものをお届けするのか?はこれからお話していきます。
とりあえずは、個人的にビジネス書や心理学の書籍を好んでよく読むため、それを要約して紹介する形になるかと思います。
例えば、
「この本、難しそうだなぁ」
「結局何が言いたいのかわからないよ!」
ということはありませんか?
ビジネス書の中には結論がなかなか出なかったり、
出ていても複数の情報に惑わされたりして、
「この本には何が書いてありましたか?」と聞かれて、1つも重要な概念を人には説明できないことも多々あることでしょう。
これを『知識の錯覚』といいますが、*1
そんな人のために、
「3つでいいから覚えて!」
「この本の内容を3つにまとめると、、」
「この本から、あなたの人生に活かせる3つのこと」
といった内容の記事を書いていこうかと思います。
今回この記事では、
実際にどんな内容のブログになっていくか、
『使える脳の鍛え方~成功する学習の科学』という書籍の紹介をしながら、コンセプトを説明する内容になります。*2
1、学習の不変の条件3つとは?
まず、人生を生きていく上で、「学習」することが重要なことは言うまでもないことでしょう。
しかし、『使える脳の鍛え方』の著者さんたちは、
「たいていの人は間違った方法で学んでいる」
「学びは誤解されている」
と主張します。
そんな、間違った学習方法を見直すため、
著者のうち2名、ヘンリー・ローディガーさんとマーク・ダニエルさんに加え、ほか9名を合わせた計11名の認知心理学者たちの研究成果がこの本に盛り込まれているそうです。
この本の中には、「学習の不変の条件」として、3つのことを主張しておられます。
学習について、おそらく誰もが同意する学習の不変の条件がある。
第一に、いつでも知識が使えること。必要になったときに思い出すためには、学んだことを記憶しておく必要がある。
第二に、人は生涯、学んで記憶しなければならないこと。中学校を卒業するには、国語、数学、理科、社会をある程度習得しなくてはならない。職場で出世するには、仕事の能力を高め、気むずかしい同僚ともうまくやっていかなければならない。歳をとれば、まだ余力があるうちに簡素な生活に入るべきだが、学ぶことが得意ならそこでも苦労しなくてすむ。
第三に、学習とは後天的な技術であり、もっとも効率のよい学習法はだいたい直感に反すること。
要するに、
学んだことがいつでも使える状態にあって、
人生のステージや状況が変わっていくことに適応するスキルとして必要であり、
そのための学習方法は後付けで学ぶことができる。
ということです。
まぁ、当たり前のことですよね。
料理人がオーダーを受け付ける度にレシピを確認していたら、提供が遅くなりますし、アレンジを効かせることもできなくなります。
いつでも料理にとりかかれること、
想像力を働かせて改善やアレンジを加えていくこと、
その両方が大事です。
では、私たちが誤解してしまっている間違った学習法とはいったい何なのでしょう?
そして、使える脳として鍛えるために、成功する学習法とは、いったいどんなものなのでしょう?
2、科学的に効果のある学習法とは?~のび太くんが成長しないわけ。
まず、当たり前ですが、学習することは辛いことです。
辛くない学習方法は、実際に知識を使える状態にまで身に着くことはありません。
それでは、なぜ、学校の宿題や試験の勉強といった辛い学習をしてきたのに、大人になってから忘れてしまっているのでしょうか?
それは、努力の仕方が間違っているからです。
黒板や教科書に書かれた内容をそのままノートに写しても、記憶の定着にはつながりません。
手を動かすことも重要ではありますが、脳を働かせないことには、効果が薄いということです。
そこで、この本では、1章分として割かれているくらい、効果のある学習方法があります。
それが、「想起学習」です。
一般的に、「学んだことを思い出そう」とする人が多いですが、
著者さんたちは、「学ぶために思い出す」ことが重要であると言われています。
例えば本を読んでいても、「これは覚えておきたい!」とノートに書き残すよりも、
付箋かメモ書き程度でもいいので答えを示しておき、本を閉じた後に「何が書いてあったっけなぁ」と思い出そうとすることで、学習効果は高まるのです。
一番良いのは、自分が学んだことを要約などしておき、その学習プロセスなどを思い出そうとすることです。
先生なんかに「これは覚えとけ!」と命令された内容や元の学習教材を復習するより、
自分で努力して学んだことを思い出そうとすることの方が、
学習内容が自分自身に近くなり、自分事として記憶することができるのです。
これを『テスト効果』または『想起練習効果』といいます。
このことから、アニメ「ドラえもん」の主人公のび太くんが成長しないことがわかります。
彼は、テストの点数を高めるために、ドラえもん(”どうしようもない”主人公のび太くんを”どうにかしよう”と、未来からきてくれたネコ型ロボット)に「アンキパン」という道具をもらいます。
「アンキパン」とは、ノートに張り付けるとノートの内容がパンに写るものであり、それを食べると全部記憶できるという、読書好きからしたら夢のような道具です。
ただ、1つ難点があって、それは排泄されると忘れてしまうことです。
アニメの中で、実際ののび太くんは、テスト前になって大量のパンを食べようとします。
その他にも、愛しのしずかちゃんの家で食べたおやつや、自宅に帰ると夕食作りに奮闘したパパのご飯を食べて(食べさせられて)しまいます。
すると、(まぁ案の定ですが)のび太くんはお腹を壊して記憶した分のパンを全て排泄してしまいます。
ドラえもんは、「一ページめからたべなおしだ」とまた暗記のパン食い競争を手伝います。
それに対してのび太くんは、「勉強はつらいなあ」と頑張ってパンを食べなおしましたとさ。
(いや学ぶべきとこはそこじゃねぇだろとツッコミたい)
アニメの中でのび太くんは、いつまで経っても学習することなく、成長している様子もみられません。(映画ではカッコイイシーンがあるかもしれないけど)
しかし、私たち視聴者は、いくつか学べる点があります。
まず、のび太くんがアンキパンで披露してくれたように、詰め込み型の学習方法は良くないということです。
テスト前になって集中的に学習することは、今回紹介している本の著者さんたちも否定されています。
学習は、長い期間かけて、コツコツやるべきなのです。
それは、毎日長時間勉強しろというのではなく、長期間の間に何度も復習して、「思い出す」という訓練をしようということです。
自分の脳に、「これは思い出すべき重要なことだよ」と教えてあげなくてはなりません。
こうやって、潜在的な記憶の領域(これをメンタルモデルという)に、定着させていくことによって、いつでも知識を思い出し使える状態にすることができます。
これが、本当に効果のある学習方法です。
「思い出す」という訓練を意識してするようにしましょう。
3、知識は使い方が大事。
最後、3つ目に重要な概念として、知識は使い方が大事という話をしておきます。
この本の中に、「知識は「必要」条件だが、「十分」条件ではない」という見出しがあります。
つまり、学習して知識を持つことは必要だけど、それを100%にまで推し進めても意味はないということです。
アルベルト・アインシュタインも「創造力は知識より重要だ」という言葉を残しています。
当たり前ですが、勉強しても使いどころがなければ、どんな教養も無駄になってしまうでしょう。
知識を持つのは何かを考えるため、
学習するのは何かに対処するため、
練習するのは本番に備えるため、
「われわれが本当に追及すべきことは、知識と創造力の両方をいかに強化するかだ。」と著者さんも言っておられます。
そのために、従来の「勉強して、その内容をテストする」というぶっつけ本番ではなく、
「勉強するために、内容をテストする」というふうに、本番を学習ツールとして活用する必要があります。
この『想起学習』を強化するために、
わざと学習の間隔を空けて、少し忘れてから取り組む『間隔練習』、
1つの練習だけに集中しすぎないよう、2つ以上の学習に取り組む『交互練習』、
脳に飽きを作らないためにも、1つの学習内容をいろんなやり方で取り組む『多様練習』、
これらの練習を組み合わせることで、『判別力』が身に付き、目の前の問題がどういう種類の課題なのかを見分ける知恵がつきます。
要するに、いつでも知識が使える状態になるわけです。
何かを勉強した時には、それをいつでも使える状態まで学習しておき、創造力を働かせて、目の前の問題に対処していきましょう。
まとめ。~なぜ、「3つ」なのか?
いったん、ここまでの内容をまとめます。
◯ブログ開設!複雑でわかりにくいことをシンプルに3つにまとめてお届けするブログ。とりあえずは書籍の解説とかしていきます。まずは「使える脳の鍛え方」から。
①「学習の不変の条件」として、「いつでも知識が使えること」「生涯、学習する必要があること」「学習は後天的な技術であり、直感に反すること」の3つがあるが、たいていの人が間違った学習方法をしている。
②科学的に成功する学習方法は、『想起学習』である。詰め込み型の方法で勉強したことをテストするよりも、勉強するためにテストするという、「思い出す」ことが重要なのである。
③100%完璧に勉強する必要はない。知識を身につけるだけでは不十分で、それを使いこなす創造力も合わせて重要である。
お話の内容を理解して頂くことはできたでしょうか?
ここからは、ブログのコンセプトとして、なぜ「3つ」なのか?というお話をします。
今回ご紹介した本の中には(確か)記述はありませんでしたが、認知科学の世界に『マジカルナンバー3』という言葉があります。
(昔は7±2といわれていたけど、最近は3らしい)
これは、人間の脳が、3つのことなら理解し記憶しやすいことを表した言葉です。
よく、スピーチで「私が言いたいことは3つです!」と3本指を立てられると、妙に説得力を感じたり、
自分が抱えている仕事も、3つまでなら脳内に記憶しておくことができたり、
人間はとかく「3」という文字が好きみたいです。(だから世界のナベアツ(現:桂三度)さんは、3を口にする時アホに?え?古い?それはナベアツさんに失礼だよ!)
というのも、『作業記憶(ワーキングメモリー)』といって、人間の脳はあまり複雑かつ多量な情報を脳に所持しておくことはストレスになってしまうからです。
自分や家族の電話番号を記憶する時を考えてみてください。
「090xxxxxxx」と覚えるより、「090-xxxx-xxxx」と分けて考える方が覚えやすいはずです。
実際に、読書している時にもやってみてほしいのですが、「この本で重要なことを3つに絞るとしたら...」と自問してみてください。
不思議なことに、人間の脳は無理やりにでも3つにまとめようとします。
しかも、その精度は高いようにも感じます。
ただ、「そんなことできないよ!」と思う方もいらっしゃるかもしれません。
なぜならそれは、本の中には重要なことが3つ以上あるからです。
そう、3つにまとめたところで、その本の良さを完璧に物語ることは不可能ですし、実際に自分で本を読むのが一番です。
じゃあ、なぜ、それでも3つにまとめるブログを開設したかというと、人によって重要に感じる概念も違ってくるからです。
もちろん、読書するのが苦手という方のために、わかりやすい内容を発信していきますが、
私個人が面白いと思う内容をお届けすることも忘れるつもりはありません。
読書が苦手ではない方には、違う角度からの視点を与えられるかもしれないからです。
これも、1つの『多様練習』です。
知識を記憶に定着させるためには、1本の指よりも複数の指で押さえた方が離れることはありません。
そこで私は、あなたの小指にでもなりたいのです。(何を言っているんだ)
知らない人は学べるし、知っている人は楽しめる、そんなブログを目指していきたいと思います。
今回はこんなところで、閲覧ありがとうございました。(^.^)/~~~
【参考文献】